ファネルマーケティング戦略ガイド

マーケティングファネルの概要

マーケティングファネルは、顧客が貴社にどのようにエンゲージしているかを表すモデルです。潜在顧客が初めて貴社のビジネスを知ったときから購入に至るまでのカスタマージャーニーを描きます。購入者のステージを定義する方法はたくさんありますが、最も一般的なモデルでは、3つのカテゴリーに分類します。

  • トップファネル(TOFU):「こちらをご覧ください!」問題を抱えていることを購入者が理解していて、解決に役立つ関連ソリューションについて聞きたいと考えている段階です。
  • ミドルファネル(MOFU):「この素晴らしさをご覧ください!」問題を解決できそうなソリューションを貴社が持っていることに購入者が気付き、詳しく知りたいと考えている段階です。
  • ボトムファネル(BOFU):「これがいかにお客様にぴったりかをご覧ください!」潜在顧客が貴社が提供しているようなソリューションを購入することは決めていて、おそらく競合企業の製品やサービスと比較評価するために、詳細についての回答を求めている段階です。

上手く進むと、顧客はその後「購入する」といった言葉など(これを「行動喚起」と呼びます)に反応して「コンバージョン」し、製品を購入します。TOFU/MOFU/BOFUの代わりとなるものがAIDAモデルです。AIDAモデルでは、以下を追跡します。

  • 認知(Awareness):潜在顧客が、問題を認識し、貴社にソリューションがあることに気付く段階です。
  • 関心(Interest):潜在顧客が、貴社の製品やサービスにより密接な関心を抱いている段階です。
  • 欲求(Desire):期待を高め、潜在顧客の好ましい選択肢の1つとなっている段階です。
  • 行動(Action):潜在顧客が製品を購入し、顧客になる段階です。

上記は、セールスファネルを定義する最も一般的な2つの方法に過ぎません。実際には、個々の組織に合わせて、好きな方法で考えることができます。重要なポイントは、ニーズを持つ潜在顧客が貴社のことを知らない初期ステージと、販売を行う最終ステージがあるということです。この2つのステージの間で起きることをどのように定義するかは、貴社次第です。

マーケティングファネルの目的と重要性

マーケティングファネルについて考えるべき理由は2つあります。

1つ目は、明確に定められたセグメントをマーケティングメッセージのターゲットにできることです。たとえば、貴社を知ったばかりの人へのアプローチと、購入目前の人への話し方は当然、大きく異なります。彼らをコンバージョンさせるために必要な製品やサービスに関する情報は、一人ひとり違います。そのため、購入者のあらゆるステージ、製品やサービスのあらゆる用途について考慮する必要があります。

また、可能性のあるすべての購入理由についても考える必要があります。そこから、「購入者のペルソナ」を定義するマトリックスを作成できます。このマトリックスでは、どのような人が、なぜ購入するのか、そしてマーケティングファネルのステージごとに彼らが知るべき情報を定義します。

では、TOFUの場合、貴社のビジネスをまったく知らない人とつながりを築くには、広告やインフォグラフィックに何を書く必要があるでしょうか?インフォグラフィック、広告、メール、ソーシャルメディア投稿、簡単なビデオクリップなどはすべて、一般的なTOFUマーケティング資産の例です。

力を入れているオーディエンスがいるMOFUの場合、どのようにして競合企業と貴社の製品やサービスを差別化しますか?MOFUの資産の例には、パンフレット、データシート、ホワイトペーパー、ケーススタディー、より詳しいビデオなどがあります。

そして最後にBOFUの場合、販売を成功させるものは、目立たない技術的優位性や戦略的な市場の動向かもしれません。では、貴社の主張を裏付けるには、どのようなコミュニケーション方法を提供しますか?これには、サードパーティーの業界レポートから、上級ウェビナーへの潜在顧客の出席、製品提供担当者との対面でのミーティングまで、あらゆるものが該当します。

マーケティングファネルの2つ目の役割は、潜在顧客の進捗を追跡できるメカニズムの提供です。これを利用して、さまざまな購入ステージの潜在顧客をフォローできます。自動化されたマーケティングシステムは、適切なタイミングで最適な手段を介して、最も関連性の高い情報を提供するために使用できます。

提供する情報の種類やタイミング、提供方法はさまざまです。夜中のうちにメールを送信する場合もあれば、来店する潜在顧客に従業員が挨拶するだけという可能性もあります。いわゆるすべての「タッチポイント」は、コンバージョンに向かう潜在顧客のジャーニーを追跡します。潜在顧客の現状がわかれば、サービスを向上させ、売上を伸ばすことができます。

マーケティングファネルの構築方法

マーケティングファネルの全体的な目標は、顧客を獲得することです。

最初のステップでは、どのようなチャネルを使うのかを定義します。ここで言及するとおり、チャネルとは、顧客とあらゆるタッチポイントが生じる可能性がある場所です。これは、ビジネスの性質によって大きく異なります。おそらく貴社には、ウェブサイトがあるかと思います。セールスチームはどうですか?コンタクトセンターや小売店については?メーリングリストはありますか?再販業者は?他には何がありますか?ビジネスが潜在顧客にリーチする、あらゆる方法について考えてください。そのすべての方法を使ったマーケティングファネルを定義する必要があります。

次に、これらのチャネルごとに、購入者のペルソナを理解する必要があります。このマーケティングファネルは、貴社の製品やサービス、考えられるさまざまな用途、購入に影響を与える関係者を組み合わせたものとなります。繰り返しになりますが、これはビジネスによって大きく異なります。

たとえば、貴社はシンプルなウェブサイトを介してニンジン農家に肥料を販売しているだけかもしれません。貴社が持っているのは、1つのチャネル(ウェブサイト)、1つの製品(肥料)、1つの用途(ニンジンの成長)、1種類の購入者(農家)だけです。

この場合、マーケティングファネルは、ニンジン肥料の広告(TOFU)、証言付きのケーススタディー(MOFU)、肥料の有効性に関する科学的な調査(BOFU)、注文を受け付けるウェブサイトといったシンプルなものになります。

それとも、貴社は大企業の組織に会計ソフトを販売しているかもしれません。チャネルとしては、ウェブサイト、強力なソーシャルメディアプレゼンス、複数の大規模なメーリングリストがあり、複数のコンタクトセンターはそれぞれ領域の異なる電話に対応しています。貴社の製品群は、ゴールド、シルバー、ブロンズという、3種類のクラウドベースの会計サービスに分かれているかもしれません。また、これらのソリューションはすべて、複数のセクターに携わっている企業をターゲットにしているかもしれません。そして通常、最終的には潜在顧客の最高財務責任者と最高情報責任者と話をする必要があるでしょう。

この場合、TOFUだけでも、最新の製品アップデートに関するウェブサイトコンテンツ、LinkedInの関連チャネルに投稿されたブログ記事、宇宙産業の連絡先への送信メールなどが含まれます。

MOFUコンテンツには、遠隔地にある水力発電ダムのコストを貴社のソリューションがどのように削減したかを示すケーススタディーや、卓越した財務分析能力を示すパンフレットなどが挙げられます。

次に、BOFUコンテンツには、市場のトレンドが貴社のソフトウェアソリューションを支持する理由を示す詳細な調査などが考えられます。

重要なポイントは、マーケティングファネルのステージごとに戦略が必要だということです。製品購入に関わるすべての人が、販売プロセスのどのステージにいても、すべてのタッチポイントで全員から同意を得られるようにする必要があります。

マーケティングファネルのためのツール

 

ファネルマーケティングに使用できるツールは多岐にわたっており、1つの記事ですべてのツールを試して対処することはとてもできません。そこで、いくつか注目すべきポイントをご紹介します。

まず、マーケティングオートメーションの取り組みの中心となるのが、顧客関係マーケティング(CRM)プラットフォームです。これはハブとして機能し、すべての顧客の連絡先に関する情報を含んでいます。決してすべての情報を保持しているわけではないでしょう。たとえば、請求データは財務システムが保持するのが一般的です。ですが、このプラットフォームは、どこに情報があるかを把握しています。人気の高いCRMシステムの例として、HubSpotSalesforceの2つがあります。

また、高度な分析もますます重要になってきています。より多くのCRMタスクが自動化されたことで、適切なタイミングでプロモーションメールを送信するなど、分析ソフトウェアのパフォーマンスが劇的に向上します。たとえば、ある顧客の過去の行動をベースとし、すべての顧客の過去の行動と比較することで、「大抵の人がどのように反応するのか」という問いに対して、結論を導き出すことができます。すべての個人が予想通りに行動するとは限りませんが、データベースが大きい場合は十分な数の人がマーケティングに反応するので、予測することができます。HotjarGoogleアナリティクスは、どちらも一見の価値があります。

ウェビナーは、ますます便利になってきています。特に、COVID-19が原因で直接会うことができなくなった現在、オンラインで会ってお互いにエンゲージできるシームレスな機能は非常に重要です。ウェビナーは、製品やサービスを宣伝するトップファネル活動としても、複雑な詳細を説明するボトムファネル活動としても(特に技術的なセールスの場合)優れています。

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