カスタマーアドボカシー戦略ガイド

カスタマーアドボカシープログラムとは

カスタマーアドボカシープログラムとは、お気に入りブランドの忠実なフォロワーを積極的な広報担当者に変えるための戦略的な取り組みのことです。

「カスタマーアドボカシー」という言葉は、「カスタマーロイヤルティー」とよく混同されます。この2つは本来つながっていますが、別のものです。カスタマーロイヤルティーを実現すると、提供する製品やサービスに顧客が満足している間は、リピート客になる可能性が高くなります。一方、カスタマーアドボカシーは、貴社の熱心なファンをエバンジェリストにすることを目的としています。こうして生まれたエバンジェリストは、貴社の評判を広範囲に伝えます。

  • 以下の統計をご覧ください。アドボケイトの75%は、良い体験を広める可能性が高い
  • アドボケイトの50%は、良い体験を広める可能性が高い
  • アドボケイトは、非アドボケイトより2~3倍効果的である
  • アドボケイトの90%は、購買体験について肯定的なことを書いている
  • アドボカシーが12%増えると、収益成長率が2倍になる

アドボカシー戦略とは

成功するカスタマーアドボカシープログラムを実施するため、企業は通常、顧客を中心に据えたアドボカシー戦略を練ります。

この戦略の中で、企業にスポットライトが当たるのはどこでしょうか?アドボカシー戦略において企業の目標は後回しにされているように見えるかもしれませんが、実際は少し違います。すべてが順調で、顧客のニーズを満たして満足度を高めることが、結果的には企業の将来を安泰にする、長期的な顧客の幸福につながります。

では、成功する戦略とはどのようなものでしょうか?どのアドボカシー戦略でも、最初のステップで第一の目標を定めます。

たとえば、特定の製品の収益をさらに増やす、全体的にビジネスを成長させる、などです。

次に、プログラムを監督する個人を任命するのが一般的です。
このアドボカシーマーケターが、適切なブランドアドボケイトに求められる資質と適切な顧客ペルソナを特定し、候補者を見極めます。

大まかに言うと、企業と製品へのロイヤルティーを示す理想的な広報担当者は、親しみやすく、人を惹き付ける性格で、広範なオンラインリーチを持っています。このような資質があることがアドボカシーの創出につながるわけではないことに注意してください。Wharton School of Businessの調査では、満足している顧客の83%が「製品やサービスを紹介したい」と考えている一方、実際に紹介しているのはわずか29%であるという結論が出ています。その代わりに、プログラムを主導するアドボカシーマーケターは、アンケートやその他のフィードバック収集手段を通して、対話をさらに進めることができる真のアドボケイトを特定する必要があります。

忠実なアドボケイトの育成には力を入れる価値がありますが、McKinseyの調査では、購入の約20~50%にピアツーピアマーケティングが関与していることがわかっています。エンゲージメント分野を専門とするSocialToasterによるブランドアドボケイトの平均リーチの推定値も印象的です。

  • 10人のアドボケイト = 6,000人にリーチ
  • 100人のアドボケイト = 60,000人にリーチ
  • 1,000人のアドボケイト = 600,000人にリーチ

カスタマーアドボカシーが究極のマーケティングツールと見なされている理由はおわかりでしょう。

アドボカシーの例

カスタマーアドボカシーイニシアティブにはさまざまな形があります。わかりやすい推薦やユーザーの声といった基本的なものから始めることもできれば、徹底したケーススタディーに取り組むこともできます。高度なカスタマーアドボケイトプログラムでは、ウェビナーにブランドエバンジェリストを登場させたり、ライブ会議に参加させたりすることもあります。

顧客がただ満足するために、ブランドについて声高に宣伝するとは誰も思わないでしょう。何らかのインセンティブや報酬が発生することが一般的です。これには割引や無料の景品のようなわかりやすいものをはじめとして、さまざまなものがありますが、感謝のメッセージを伝えるよりは多少のコストがかかります。すべては、企業がそれぞれの顧客と育むことができる個々の関係次第です。

アドボカシーの重要性

カスタマーアドボケイトにより、販売機会が確保できることに加えて、ブランドの評判を広範囲に拡散できる可能性が得られることがわかると、安心感が生まれます。貴社のためにブランドを宣伝するカスタマーアドボケイトたちの際立った能力と協調的な取り組みによって、忠実なフォロワーと真のブランドアドボケイトのクロスオーバーが生まれます。

それに加えて、顧客の本質的な信頼性と素晴らしいリーチが彼らのコミュニティー内だけでなく多数のプラットフォームにわたっていることから、非常に多くのマーケターにとってカスタマーアドボカシーが最重要項目となっている理由は容易に理解できます。

アドボカシーの目標

忠実なフォロワーを本格的なカスタマーアドボケイトに変えるのは一体何でしょう。それを詳しく理解することがどの企業にとっても究極の目標となります。ただし、パーソナライズ要素が関与するため、もどかしいほど主観的なプロセスに見える場合があります。ある顧客に影響する要素が、別の顧客にはあまり影響しないかもしれません。

ただし、Forresterのアナリストであるローラ・ラモス氏は、実際はもっとシンプルであると考えています。同氏は、4つのパーソナリティーとモチベーションを、異なる顧客タイプに関連付けています。企業は、アドボカシー戦略を練る際にこの顧客タイプを活用できます。

この顧客タイプについて、さらに詳しく見ていきましょう。

教育者:製品/サービスをよく理解していて、知識を伝えることができます。このタイプの顧客は外交的で、熱心に人を助けようとします。また、ラモス氏が言うところの「教育遺伝子」を持っていて、他者がうまくやっているのを見て満足感を覚えます。

バリデーター:このタイプの顧客は、適切な言葉を使って話し、公正な評価をする、信頼できるという特徴があります。さらに、多くの場合、進んで推奨事項を記録して紹介します。このような誠実で信頼できる顧客を味方に付けてください。ラモス氏によると、彼らは最高のサポーターとなりますが、計画通りに進まなければ、最大の批判者となります。

出世主義者:野心的でありながらも正直なこの顧客タイプは、優れた講演者である傾向が高いため、広範なネットワークを持ち、他者に影響を与える力があります。ラモス氏によると、出世主義者は特に、基調講演、エグゼクティブ紹介、推薦、ウェビナーで力を発揮します。貴社と協力してブランドに自分の名前を関連付け、ソートリーダーあるいはエキスパートと見なされるようにして、スポットライトを浴びながらキャリアアップすることを楽しむでしょう。

コラボレーター:カスタマーアドバイザリーボード、戦略的ビジネスレビュー、その他のジョイントベンチャーに最適なコラボレーターです。明確な相互協定を通してわざわざ紹介してもらう人がいる、独占的なネットワークの一員であることに喜びを感じます。献身的で影響力のあるこれらの顧客は、進んで時間とエネルギーをブランドに注ぎ込み、自分のパーソナルネットワークを強化します。

カスタマーアドボカシーを向上させるには

アドボカシー戦略では、常に両方の当事者にとって望ましい結果を評価し、反映させる必要があります。

  • アドボカシーの目標:顧客がコミュニティーの一員になりたいと思う理由は何か?
  • ビジネスの目標:この関係に何を求めているのか?

こうしたアドボカシーの目標を常に優先することが重要です。

皮肉なことに、アドボカシープログラムに関連する主な不満は、その効果を測定することが非常に困難な点です。その結果、アドホックベースの最小限のリソースでプログラムが実施されることが少なくありません。

多くの場合、この失敗はカスタマーアドボカシー特有の性質に起因します。口コミでの推奨が重視されるため、当然のことながら企業は限定的にしかそうしたやり取りを評価できません。メール、通話、メッセージ、いいねなど、プログラムの評価に必要なインサイトを生成する、具体的なフォーマットが必要です。

カスタマーアドボカシーのためのツール

 

ウェビナーは、有意義なつながりを構築し、永続的な関係を築く重要な手段です。企業は潜在的な出席者を直接特定する機会を得ることができます。

ON24では、企業がウェビナーを通してカスタマーエンゲージメントを積極的に追跡することを支援しています。多くの場合、製品を直接公開レビューすることより、アドボカシープログラムを迅速に追跡できます。このような関係を構築するもうひとつの重要な手段が、パネルディスカッションです。

出席者を招待するこのタイプのイベントは、自分たちを市場におけるエキスパートとしてポジショニングできるため、企業とその従業員にとって非常に望ましいものです。これにより、カスタマーアドボカシーマーケターは驚くほど簡単にウェビナーを設計・実行できるようになります。一般的には、同じ企業の複数のユーザーを集めてシングルコンタクトセッションとして実施するか(全体的なアカウントの健全性について貴重なインサイトを得られます)、選ばれた主要企業と協力するのに最適な人材を特定するよう設計された、より広範なカスタマーアドボカシープログラムの一環として実施します。

また、カスタマーアドボカシープログラムの構築に活用できる戦術もいくつかあります。

アドボカシー促進ツー
InfluitiveCrowdvocateでは、企業は専用のカスタマーコミュニティを構築し、最も特定の個人の共感を呼ぶアクティビティーを紹介できます。また、RO Innovationは、キュレーションされたコンテンツで顧客の声を作成する機能や、使い過ぎを防ぐ追跡機能も提供しています。

ギフトイニシアティブ
Printfectionは、記憶に残る(そして適切に調整された)方法で記念品を設計、管理するのに役立ちます。ここで対象となるのは、オンボーディングや長期にわたるロイヤルティーへの報酬など、顧客とのさまざまなタッチポイントです。Loop and Tieでは、選ばれたアドボケイトが幅広いコレクションから欲しいギフトを選択できます。一方、Tango Cardでは、小売店の電子ギフトカードが顧客に送られます。

アドボケイトレビューサイ
ト念のためお伝えしますが、オンラインのお勧めは本当に重要です。BrightLocalの米国での最新調査で、35~54歳の消費者の93%が「常にオンラインでレビューを読んでいる」と回答したことからも、これは明らかです(参考までに言うと、回答者の82%は、「オンラインで否定的なレビューがあると実際に購入を見合わせる」と答えています)。G2 CrowdTrustRadiusCapterraは、ソフトウェア購入ガイドをオンラインで検索し、比較し、読む機会を潜在顧客に提供することで、アドボカシーを育むために欠かせないツールとなっています。

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